ひび割れた氷のスクリーン

氷篭屏風は、18世紀後半に茶道で用いられることを意図して作られた、低い二枚折りの屏風です。江戸時代に制作され、円山流写実主義の創始者である円山応挙(1733-1795)の署名と印が入っています。風炉先屏風(ふろさきびょうぶ)として茶室の炉辺に置かれ、隙間風から火を守るとともに、茶道具(ちゃどうぐ)の背後の装飾的な背景としても用いられました。夏の涼しさを演出するために用いられたと考えられています。
この低い屏風は、63.3cm×185cm(24.9インチ×72.8インチ)のニスを塗っていない杉板の枠に、2枚の紙板がはめ込まれています。紙板はほぼ白色で、黒墨の太い線と輝く雲母の斑点がいくつか描かれており、湖面に広がる氷が割れながら遠ざかっていく様子が表現されています。屏風には「応挙」の署名と印が押されています。このミニマルな構図は江戸時代の典型的な作品であり、西洋絵画が日本美術に影響を与えた初期の例です。応挙は蘭学から西洋の消失点を用いた新しい作品を制作するよう依頼され、その技法を習得していました。そして、この屏風でその新しい技法を駆使しました。
この屏風は1982年にミルン・ヘンダーソン・ファインアートから大英博物館に寄贈されました。箱に刻まれた銘文から、かつて前川家が所有していたことがわかります。
参考文献
- 絵画、ティースクリーン、大英博物館
- 円山応挙「氷割図屏風」二曲一双、Google Arts & Culture
- Japanese Art in Detail、Art in detail 第6巻、ジョン・リーブ、ハーバード大学出版局、2005年、 ISBN 0674023919、48ページ