Atrium of the American Academy in Rome, featuring a Polykletian male torso
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アメリカン・アカデミー・イン・ローマ芸術と学術が交差する永遠の都の聖地

イタリアのローマ、ジャニコロの丘に位置するアメリカン・アカデミー・イン・ローマ(American Academy in Rome)は、世界中から優れた芸術家や学者が集う権威ある研究・芸術機関です。19世紀末の創設以来、この機関はアメリカの創造的な才能がヨーロッパの豊かな歴史的遺産から学び、新たなインスピレーションを得るための拠点として機能してきました。

主要な事実(Key Facts)

  • 設立: 1894年、建築家チャールズ・F・マッキムらによって創設。
  • 目的: 芸術家および学者がローマの古典的遺産を研究し、スキルを向上させるための場を提供。
  • ローマ賞(Rome Prize): 毎年約30名に授与される最高峰のフェローシップ。
  • 運営形態: 米国議会によって法人化された501(c)(3)非営利団体。
  • 施設: マッキム、ミード&ホワイト設計のメインビルディングと、歴史的なヴィラ・アウレリアを所有。

歴史的変遷:構想から国家的な機関へ

本アカデミーの起源は、1893年のシカゴ万国博覧会にあります。当時、建築家や画家、彫刻家たちが、アメリカ人アーティストがヨーロッパで研鑽を積むための専門学校を設立することを計画しました。彼らは、あらゆる時代の傑作が揃う「生きた美術館」であるローマを最適地として選びました。

1894年に「アメリカ建築学校」として暫定的にスタートしたこのプロジェクトは、当初は財政的な困難に直面していましたが、チャールズ・F・マッキムの私財投入や、フランスのアカデミーをモデルにした組織再編を経て、1897年に現在の「アメリカン・アカデミー・イン・ローマ」へと発展しました。その後、米国議会による法人化を経て、国家的な地位を確立しました。

20世紀に入ると、ハーバード大学やカーネギー財団、ロックフェラー財団、J.P.モルガンといった著名な個人や団体からの多額の寄付により、強固な基金が構築されました。これにより、アカデミーは主に民間資金によって運営される体制が整いました。

Atrium of the American Academy in Rome, featuring a Polykletian male torso

学術と芸術の融合:プログラムと活動

アカデミーの核心となるのが、世界的に権威のあるローマ賞(Rome Prize)です。毎年1,000人以上の応募者の中から、芸術家15名、学者15名の計30名程度が選出されます。対象分野は幅広く、古典研究、中世研究、現代イタリア研究などの学術領域から、建築、デザイン、音楽組成、視覚芸術、文学などの芸術領域まで多岐にわたります。

選出されたフェローには、半年から2年の滞在期間、生活手当、そして11エーカーの広大なキャンパス内での作業・居住スペースが提供されます。また、ローマ賞以外にも、各分野の世界的リーダーを招くレジデンスプログラムがあり、若手フェローへの非公式なメンターとしての役割も果たしています。

過去の著名な参加者

これまで、アーロン・コープランドやソントン・ワイルダー、フランク・ステラといった巨匠たちがこの地でインスピレーションを得てきました。近年では、作家のアンソニー・ドールや、映画監督のギャレット・ブラッドリーなど、現代の第一線で活躍するクリエイターたちが名を連ねています。

建築と考古学的な価値

アカデミーの施設自体が、芸術的な価値を持つ重要な資産です。メインビルディングは、著名な建築事務所マッキム、ミード&ホワイトがヨーロッパで唯一設計した建物であり、1914年に完成しました。また、1650年に枢機卿ジロラモ・ファルネーゼのために建てられたヴィラ・アウレリアも所有しており、ここはかつてジュゼッペ・ガリバルディの本拠地となった歴史的な場所です。

さらに、敷地内には古代ローマの重要なインフラであるアクア・トラヤナ(トラヤヌス水道)の一部と、それに付随する水車小屋の遺跡が眠っています。3世紀から6世紀にかけて、この水道はローマ市民の主食であるパンを作るための小麦粉を挽く水車を動かしていました。この施設は古代世界で2番目に大きな水車複合施設であったと考えられており、1990年代の発掘調査によってその全貌が明らかになりました。

組織概要まとめ

アメリカン・アカデミー・イン・ローマ 概要
項目 詳細
所在地 イタリア・ローマ(ジャニコロの丘)および米国ニューヨーク
現在のリーダーシップ 会長:ピーター・N・ミラー / ディレクター:アリザ・ウォン
主な財源 民間寄付、基金、NEA(全米芸術基金)、NEH(全米人文科学基金)
主要施設 メインビルディング、ヴィラ・アウレリア、希少本ライブラリー
特筆すべき取り組み ローマ・サステナブル・フード・プロジェクト(イタリアの持続可能な食文化の研究)

よくある質問(FAQ)

ローマ賞とはどのような賞ですか?

芸術と学術の各分野で優れた業績を上げた人物に授与されるフェローシップです。選出者はローマのアカデミーに滞在し、研究や創作活動に専念するための資金と環境を提供されます。

誰がこの機関を運営していますか?

米国議会によって法人化された非営利団体として運営されており、理事会(Board of Trustees)が監督し、会長(President)とローマ現地のディレクターが実務を統括しています。

女性の参加に制限はありましたか?

歴史的に、古典研究の分野では女性の参加が認められていましたが、美術分野(School of Fine Arts)への参加が許可されたのは第二次世界大戦後になってからのことでした。

敷地内にある考古学的な発見は何ですか?

古代ローマの「アクア・トラヤナ」と呼ばれる水道と、それに連なる大規模な水車小屋の遺跡が発見されており、当時の食糧供給システム(cura annonae)を理解する上で重要な資料となっています。

どのような分野の人が応募できますか?

古典・古代・中世・現代イタリア研究などの学術分野に加え、建築、デザイン、歴史保存、美術保存、景観設計、作曲、視覚芸術、文学など、非常に幅広い分野から募集しています。

References

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  2. "Finding Aid". American Academy in Rome records, 1855–[ca.1981], (bulk dates 1894–1946). . 2011. Retrieved June 17, 2011.
  3. Caemmerer, H. Paul. "Charles Moore and the Plan of Washington." Records of the Columbia Historical Society. Vol. 46/47 (1944/1945): 237–258, 254.
  4. Glenn Brown 1860–1930: Memories (Washington DC, 1931), pp. 425–28)
  5. Jean Nathan (June 9, 1994), In Rome, Renovation Worthy of the Medici .
  6. American Academy Gives 1991 Rome Prizes The New York Times, April 11, 1991.
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  8. The American Academy in Rome
  9. Rachel Donadio (October 30, 2013), American Academy in Rome Names New President The New York Times.
  10. Rome, American Academy in (October 3, 2022). "Mark Robbins to Step Down as President and CEO in July 2023". American Academy in Rome. Retrieved January 4, 2023.