アメリカ合衆国オハイオ州の州都コロンバスに位置するジョン・グレン・コロンバス国際空港(CMH)は、地域の経済と交通を支える重要な拠点です。1929年の開港以来、軍事利用から民間航空の発展まで、時代の変遷と共に進化を続けてきました。現在は、宇宙飛行士であり上院議員でもあったジョン・グレン氏の名を冠し、次世代のインフラ整備へと突き進んでいます。
主要ファクト(Key Facts)
- 正式名称:ジョン・グレン・コロンバス国際空港(旧称:ポート・コロンバス国際空港)
- 開港日:1929年7月8日
- 年間旅客数:約901万人(2025年統計)
- 主要運営:コロンバス地域空港局(CRAA)
- 最大プロジェクト:20億ドル規模のターミナル刷新計画「CMH Next」
空港の歩みと歴史的転換点
この空港の歴史は、単なる交通拠点としての発展に留まりません。第二次世界大戦中には、1942年からアメリカ海軍の「コロンバス海軍航空基地」として接収され、軍事的な役割を担いました。また、敷地内にはノースアメリカン・アビエーション社が運営する政府所有の工場(Air Force Factory 85)が設置され、F-100 スーパーセイバーなどの名機が製造された歴史を持ちます。
戦後の民間利用への移行後、1958年には1,200万ドルを投じた新ターミナルがオープンし、1964年にはジェット機による運航が開始されました。初期の空港の姿を今に伝える施設が、地域の記憶として残っています。

女性初の単独世界一周飛行の舞台
1964年、この空港は航空史に刻まれる快挙の出発点となりました。ジェリー・モック氏がセスナ180「スピリット・オブ・コロンバス」号に乗り込み、女性として初めての単独世界一周飛行に挑戦。約29日半の旅を経て、再びこの地に帰還しました。

施設拡張と近代化のプロセス
1979年から1981年にかけて、50周年記念事業として7,000万ドル規模のリノベーションが実施されました。これにより、全ゲートへのジェットウェイ(搭乗橋)設置や、現在のコンコースBの原型となる設備が整い、1日250便の処理能力を獲得しました。

その後も拡張は続き、1989年にはコンコースA、1996年にはコンコースCが完成。2000年には9,200万ドルを投じた駐車場ビルや地下ターミナル入口が整備され、利便性が飛躍的に向上しました。1980年代後半には、現在の空港の基礎となる構造がほぼ完成しています。

2004年には高さ195フィート(約59メートル)の最新鋭管制塔が稼働し、空の安全管理体制が強化されました。

また、かつてはコンコルドのような超音速旅客機が飛来したこともあり、多様な機体がこの地を訪れてきました。

現在の運用状況とサービス
現在のターミナルでは、最新のフライト情報ディスプレイが導入され、スムーズな案内が行われています。

航空路線の面では、サウスウエスト航空が市場シェアの約3割を占める最大手となっており、アメリカン航空やデルタ航空、ユナイテッド航空などの主要キャリアが就航しています。また、近年ではBreeze Airwaysなどの新興航空会社も参入し、シアトルやアトランタ、フロリダ州の各都市へのアクセスが拡充されています。
地上交通については、ターミナル直結の6階建て駐車場に加え、料金設定が異なる3つのサテライト駐車場(ブルー、レッド、グリーン)が用意されており、無料シャトルバスで結ばれています。

未来への展望:「CMH Next」計画
現在、空港は「CMH Next」と呼ばれる20億ドル規模の巨大インフラプロジェクトを推進しています。これは、老朽化した既存ターミナルを完全に刷新し、約100万平方フィートの最新鋭中央ターミナルを建設する計画です。
2024年12月に着工したこのプロジェクトは、段階的な建設アプローチを採用しており、空港の運営を止めずに工事を進めます。2021年に完成した新レンタカー施設(電気バスによる輸送導入)はその先駆けであり、最終的に2029年の新ターミナル開港を目指しています。新施設が完成次第、1958年製の旧ターミナルは解体され、航空機の駐機スペースとして再利用される予定です。
空港概要まとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| IATA / ICAOコード | CMH / KCMH |
| 滑走路 | 10R/28L (3,083m), 10L/28R (2,438m) |
| 敷地面積 | 2,265エーカー (約917ヘクタール) |
| 標高 (AMSL) | 815フィート (248メートル) |
| 主要就航都市 | アトランタ、シカゴ、オーランド、デンバー等 |
よくある質問(FAQ)
空港の名前はなぜ変更されたのですか?
2016年にオハイオ州議会で可決された法案に基づき、宇宙飛行士であり元上院議員のジョン・グレン氏を称えるため、「ポート・コロンバス国際空港」から現在の名称に変更されました。
新ターミナルの完成予定はいつですか?
「CMH Next」プロジェクトによる新ターミナルは、2024年末に着工し、2029年初頭のオープンを予定しています。
駐車場の料金体系はどうなっていますか?
ターミナルに近いブルーロット(24時間9ドル)、中距離のレッドロット(24時間7ドル)、最も遠いグリーンロット(24時間5ドル)の3段階に分かれており、すべて無料シャトルバスが運行しています。
どのような航空会社が利用できますか?
サウスウエスト航空、アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空などの大手ほか、フロンティア航空やBreeze AirwaysなどのLCC(格安航空会社)が就航しています。
References
- "FAA Airport Form 5010 for CMH" (). . Retrieved January 22, 2026.
- "CMH Airport Final Statistics for 2025" (PDF). flycolumbus.com. Retrieved January 22, 2026.
- "CMH airport data at skyvector.com". skyvector.com. FAA data effective January 22, 2026.
- "Airport ABCs: An Explanation of Airport Identifier Codes". skygod.com. Archived from the original on February 7, 2009. Retrieved July 22, 2007.
- "2020 Sample Flight Schedule" (PDF). Columbus Regional Airport Authority. March 2020. Archived from the original (PDF) on April 4, 2020. Retrieved April 4, 2020.
- Johnson, Alan (June 14, 2016). "Law signed naming John Glenn International Airport". The Columbus Dispatch. Retrieved June 16, 2016.
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- "Port Columbus Milestones". Columbus Regional Airport Authority. 2012. Archived from the original on February 7, 2011. Retrieved July 28, 2012.
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- "P2V Neptune "Truculent Turtle"". www.navalaviationmuseum.org. National Naval Aviation Museum. Archived from the original on March 17, 2018. Retrieved February 2, 2016.
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