A Jurassic pluton of pink monzonite intruded below a section of gray sedimentary rocks which was subsequently uplifted and exposed, near Notch Peak, House Range, Utah.
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火成岩貫入体の分類と形成メカニズム地下で凝固するマグマの科学

地球の内部で生成されたマグマのすべてが地表に噴出するわけではありません。多くの場合、マグマは地殻内部に留まり、周囲の岩石に割り込む形でゆっくりと冷却・結晶化します。このようにして形成された岩体を火成岩貫入体(または単に貫入体)と呼びます。地表に出る火山岩とは異なり、周囲の岩石が断熱材の役割を果たすため、冷却に膨大な時間がかかり、結果として結晶が大きく成長した粗粒な組織(等粒状組織)を持つのが特徴です。

貫入体は、その形状や規模、周囲の地層との関係によって多様な形態に分かれます。ニューヨークのパリセーズ岩床やカリフォルニアのシエラネバダ山脈を形成するバソリスなど、世界各地にその代表例が見られます。

Basic types of intrusions: 1. Laccolith, 2. Small dike, 3. Batholith, 4. Dike, 5. Sill, 6. Volcanic neck, pipe, 7. Lopolith.

Key Facts

  • 形成プロセス:地下でマグマがゆっくりと冷却・結晶化することで形成される。
  • 組織的特徴:冷却速度が極めて遅いため、粗粒な結晶構造(深成岩)を持つ。
  • 分類の基準:周囲の地層を横切る「不整合(discordant)」か、平行に割り込む「整合(concordant)」かで大別される。
  • ルーム問題:大量のマグマがどのようにして既存の岩石を押し除けて空間を確保するかという地質学的課題。
  • 冷却の法則:等温線は平方根則に従って伝播し、縁辺部から中心に向かって冷却時間が指数関数的に増大する。

貫入体の分類:形状と構造による違い

貫入体は、もともと存在していた岩石(カントリーロック)の構造を切り裂くように入る不整合貫入体と、地層や面構造に沿って平行に入り込む整合貫入体に分けられます。

不整合貫入体(Discordant Intrusions)

既存の地層を横切って貫入するタイプです。代表的なものに、薄い板状の形態を持つ岩脈(ダイク)があります。岩脈は周囲の岩石よりも浸食に強いため、地表に壁のような状態で残ることが多く、地殻が引張応力を受けている地域でよく形成されます。

また、火山活動の通り道であった火山頸(ボルカニック・ネック)や、爆発的な噴火によって形成されるパイプ状のダイアトリーム、そして露出面積が100平方キロメートル未満のストックなどが含まれます。さらに、100平方キロメートルを超える巨大な不整合貫入体はバソリス(底盤)と呼ばれ、主にシリカに富むマグマから形成されます。

A Jurassic pluton of pink monzonite intruded below a section of gray sedimentary rocks which was subsequently uplifted and exposed, near Notch Peak, House Range, Utah.

整合貫入体(Concordant Intrusions)

地層に沿って平行に広がるタイプです。代表的なのが岩床(シル)で、主に粘性の低い苦鉄質マグマが地層の間に潜り込むことで形成されます。また、底面は平らで上面がドーム状に盛り上がったラコリスは、地殻が圧縮されている浅い領域でよく見られます。

The exposed laccolith atop a massive pluton system near Sofia, formed by the Vitosha syenite and Plana diorite domed mountains and later uplifted

さらに、お椀のような形状をしたロポリスがあり、その巨大なサイズゆえに冷却が極めて緩やかに行われるため、鉱物が層状に分離して堆積する「層状貫入岩」が形成されることがあります。

マグマの貫入と冷却のダイナミクス

「ルーム問題」と空間の確保

マグマは周囲の岩石よりも密度が低いため、強い浮力を得て上昇します。しかし、大量のマグマがどのようにして既存の固い岩石を押し退けて空間を作るのかという問題は、地質学においてルーム問題と呼ばれ、現在も研究が続いています。地殻の伸張領域では岩脈が形成されやすく、圧縮領域ではラコリスが形成されやすいなど、周囲の応力状態が貫入の形態を決定づけます。

冷却プロセスと熱伝導

マグマは熱伝導によって周囲の岩石に熱を逃がします。この際、境界付近では急冷が起こり、粒子の細かい「冷却縁( chilled margin)」が形成されます。一方で、周囲の岩石側では熱による変成作用が起こり、「接触変成帯(aureole)」が作られます。

Thermal profiles at different times after intrusion, illustrating square root law

冷却の速度は、境界から中心に向かって平方根則に従って遅くなります。例えば、外側1メートルが冷えるのに10年かかった場合、その次の1メートルは40年、さらに次は90年というように、内部ほど冷却に時間を要します。ただし、マグマ内部の対流が起こると、このプロセスは加速され、冷却縁は薄くなる傾向があります。

貫入体の特性まとめ

貫入体の主要タイプと特徴
タイプ 整合性 形状・特徴 主な形成環境
岩脈 (Dike) 不整合 板状、地層を横切る 地殻の引張領域
岩床 (Sill) 整合 板状、地層に平行 低粘性マグマの浸透
ラコリス (Laccolith) 整合 底面平坦、上面ドーム状 地殻の圧縮領域(浅部)
バソリス (Batholith) 不整合 巨大な塊状(>100km²) 高シリカマグマの上昇
ロポリス (Lopolith) 整合 皿状、層状構造を伴う 大規模な緩慢冷却

Frequently Asked Questions

貫入岩と火山岩の最大の違いは何ですか?

最大の違いは「冷却速度」とそれに伴う「結晶の大きさ」です。貫入岩は地下でゆっくり冷えるため結晶が大きく成長し(粗粒)、火山岩は地表で急冷されるため結晶が非常に小さいか、あるいはガラス質になります。

ルーム問題」とは具体的に何を指しますか?

マグマが地下で巨大な岩体を形成する際、もともとそこにあった固い岩石をどのようにして移動させ、あるいは破壊して、自分たちの居場所(空間)を確保したのかというメカニズムに関する問いのことです。

バソリスとストックはどうやって区別しますか?

主に露出している表面積で区別されます。露出面積が100平方キロメートルを超える巨大なものがバソリスであり、それを下回る規模のものがストックと呼ばれます。

冷却縁(chilled margin)から何が分かりますか?

冷却縁の有無や厚さは、貫入時の温度差や冷却速度、そして貫入した深さを示唆します。また、分化が進む前の初期マグマの組成を保持していることが多いため、化学分析の重要な手がかりとなります。

層状貫入岩とはどのようなものですか?

ロポリスのような巨大な貫入体において、冷却過程で結晶化した重い鉱物が底に沈殿し、積み重なることで形成される構造です。クロマイトなどの貴重な鉱床が含まれることがあります。

References

  1. Philpotts, Anthony R.; Ague, Jay J. (2009). Principles of igneous and metamorphic petrology (2nd ed.). Cambridge, UK: Cambridge University Press. pp. 77–108.  .
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  9. Le Bas, M. J.; Streckeisen, A. L. (1991). "The IUGS systematics of igneous rocks". Journal of the Geological Society. 148 (5): 825–833. :1991JGSoc.148..825L.  10.1.1.692.4446. :10.1144/gsjgs.148.5.0825.  28548230. {{}}: Cite uses deprecated parameter |citeseerx= ()
  10. "Rock Classification Scheme - Vol 1 - Igneous" (PDF). British Geological Survey: Rock Classification Scheme. 1: 1–52. 1999.

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Thermal profiles at different times after intrusion, illustrating square root law