1950年代の映画音楽シーンにおいて、鮮烈な印象を残した作品の一つが映画『カラミティ・ジェーン』のサウンドトラックアルバムです。主演のドリス・デイとハワード・キールによる珠玉の歌唱が収録されたこのアルバムは、当時の音楽チャートを席巻し、今なお映画音楽の古典として愛されています。
本アルバムは1953年11月9日にコロンビアレコードから10インチLP(カタログ番号 CL-6273)としてリリースされました。また、イギリス市場向けにはフィリップスレコードからミニグルーヴ盤(カタログ番号 BBR8104)として展開されるなど、国際的な注目を集めた作品でした。
Key Facts
- リリース日:1953年11月9日
- 主要アーティスト:ドリス・デイ、ハワード・キール
- 最大ヒット曲:「Secret Love」(全米チャート1位を4週間記録)
- 受賞歴:「Secret Love」が1953年アカデミー賞歌曲賞を受賞
- チャート成績:ビルボード・アルバムチャートで最高2位を記録
音楽的功績と「Secret Love」の快挙
このアルバムを象徴するのが、サミー・フェインが作曲し、ポール・フランシス・ウェブスターが作詞を手掛けた名曲「Secret Love」です。この楽曲は単なる映画音楽の枠を超え、社会現象とも言える大ヒットとなりました。ビルボード誌のチャートでは4週連続で1位を獲得し、計22週間にわたってチャートインし続けるという驚異的な記録を打ち立てました。
その音楽的価値は高く評価され、1953年のアカデミー賞において「歌曲賞(Best Original Song)」を受賞しています。アルバム全体としても非常に高い人気を博し、ビルボードのアルバムチャートで2位まで登り詰めました。
収録内容と制作の舞台裏
アルバムに収録されている楽曲はすべてサミー・フェイン(作曲)とポール・フランシス・ウェブスター(作詞)のコンビによるものです。基本的にはドリス・デイのソロ曲で構成されていますが、ハワード・キールとのデュエットや、彼のソロ曲も含まれています。
興味深いのは、収録音源の出所です。映画本編で使用された楽曲のうち、「The Deadwood Stage」、「I Can Do Without You」、「Higher Than A Hawk」、「Secret Love」の4曲は映画のサウンドトラックから直接収録されました。一方で、それ以外の楽曲はアルバムのために別途スタジオでレコーディングされたものです。
| 曲順 | タイトル | 演奏時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | The Deadwood Stage (Whip-Crack-Away!) | 3:15 | 映画音源 |
| 2 | I Can Do Without You | 1:45 | ドリス・デイ&ハワード・キール |
| 3 | The Black Hills of Dakota | 3:01 | アルバム用録音 |
| 4 | Just Blew in from the Windy City | 2:10 | アルバム用録音 |
| 5 | A Woman's Touch | 2:30 | アルバム用録音 |
| 6 | Higher Than a Hawk (Deeper Than a Well) | 2:13 | ハワード・キール・ソロ(映画音源) |
| 7 | 'Tis Harry I'm Plannin' to Marry | 2:07 | アルバム用録音 |
| 8 | Secret Love | 3:41 | 映画音源(アカデミー賞受賞曲) |
後世への継承と再リリース
アナログ盤として時代を彩った本作品は、デジタル時代にも受け継がれています。2001年6月12日、コレクタブルズ・レコード(Collectables Records)よりコンパクトディスク(CD)が発売されました。このCDでは、ドリス・デイの1951年のアルバム『I'll See You in My Dreams』と併せて収録されており、彼女のキャリアを振り返る貴重なアーカイブとなっています。
Frequently Asked Questions
このアルバムの最大のヒット曲は何ですか?
「Secret Love」です。この曲は全米チャートで4週連続1位を記録し、1953年のアカデミー賞歌曲賞を受賞した歴史的なヒット曲です。
すべての曲が映画の中で使われていたものですか?
いいえ。すべての曲が映画に登場しますが、アルバムに収録された音源のうち、映画から直接抽出されたのは4曲のみで、残りの曲はアルバムのために特別にレコーディングされました。
アルバムのチャート成績はどうでしたか?
ビルボード誌のアルバムチャートにおいて、最高2位までランクインする大ヒットとなりました。
CDで聴くことはできますか?
はい。2001年にコレクタブルズ・レコードから、1951年のアルバム『I'll See You in My Dreams』と合本されたCDがリリースされています。
作詞・作曲は誰が担当しましたか?
すべての楽曲において、作詞はポール・フランシス・ウェブスター、作曲はサミー・フェインが担当しています。
References
- Bret, David (2008). Doris Day: Reluctant Star. London: JR. p. 82. .
- Lanza, Joseph (1999). Movie Music: The Definitive Performances. Sony Music Entertainment. p. 32.