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IAVCEI(国際火山学および地球内部化学協会)の役割と活動

地球のダイナミズムを解明し、火山活動によるリスクを軽減させるために活動しているのが、IAVCEI(International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior)です。この組織は、火山学のみならず、地球内部の化学的性質やマグマの挙動など、広範な地球科学分野をカバーする国際的な非政府組織として重要な役割を担っています。

IAVCEIは、国際地球物理学・地球惑星連盟(IUGG)を親組織に持つ8つの構成協会の一つであり、世界規模で研究の推進と連携を行っています。その活動範囲は、火成岩の地球化学や岩石学、年代測定、火山由来の鉱床研究、さらには上部マントルから地殻に至るマグマの生成と上昇メカニズムの物理的解明まで多岐にわたります。

Key Facts

  • 設立年: 1919年(IUGGの火山学部門として始動)
  • 組織形態: 国際的な非政府学術団体
  • 親組織: 国際地球物理学・地球惑星連盟(IUGG)
  • 公用語: 英語
  • 主要目的: 火山プロセスと地球内部化学の研究、および火山災害の軽減
  • 公式ジャーナル: Bulletin of Volcanology

組織の歴史と変遷

IAVCEIのルーツは1919年に設立されたIUGGの火山学部門にあります。1922年のローマで開催された第1回IUGG総会で正式に構成され、その後1930年のストックホルム総会にて「国際火山学協会(IAV)」へと名称が変更されました。

現在の名称である「国際火山学および地球内部化学協会(IAVCEI)」になったのは1967年のことです。これは、国際地震学および地球内部物理学協会(IASPEI)との名称の整合性を図るための変更でした。組織の運営は4年ごとに交代する執行委員会によって行われ、各種委員会やタスクグループを通じて具体的な政策が実行されています。

活動目的と会員制度

IAVCEIは、主に以下の4つの目的を掲げて活動しています。

  • 過去から現在に至る火山現象および地球内部の化学的課題に関する科学的研究。
  • 研究の促進、開始、調整、および国際的な協力体制の構築。
  • 活火山や潜在的な活火山の監視、および火山リスク評価の重要性を関係当局へ周知すること。
  • 火山学および地球内部化学に関する研究成果の議論と公表の場の提供。

会員制度については、もともとはIUGGに加盟している国単位での参加でしたが、1996年以降は個人での入会も可能となり、より開かれた研究コミュニティへと進化しています。

学術出版と記録

IAVCEIは、研究成果を世界に発信するための重要なプラットフォームを運営しています。中心となるのが公式学術誌『Bulletin of Volcanology』であり、これは1922年に創刊された『Bulletin Volcanologique』を継承した権威あるジャーナルです。

また、世界中の活火山を記録した『Catalogue of the Active Volcanoes of the World』の編纂にも尽力しました。1924年に計画が発表され、1948年から本格的なフォーマットが確立。1951年のインドネシア編(第1巻)から1967年のニュージーランド編(第22巻)まで、計22巻のカタログが発行されました。

功績を称える賞と名誉会員

火山学への多大な貢献を称えるため、IAVCEIでは複数のメダルと賞を授与しています。それぞれの賞は、研究の段階や貢献の内容に応じて区別されています。

IAVCEI 主要アワード一覧
賞名称 対象・特徴 授与周期
Wager Medal 博士号取得後15年以内の若手・中堅研究者 2年ごと
Fisher Medal 野外観察に基づいた顕著な貢献をした研究者 4年ごと
Krafft Medal 科学コミュニティや被災地域への奉仕・貢献 4年ごと
George Walker Award 博士号取得後7年以内の新進気鋭の研究者 2年ごと
Thorarinsson Medal 火山学への卓越した貢献 -

また、火山学コミュニティおよび協会全体に極めて高い貢献をした人物には「名誉会員(Honorary Membership)」の称号が贈られます。これまでに、日本の荒巻茂氏や横山泉氏を含む多くの著名な科学者が選出されています。

Frequently Asked Questions

IAVCEIとはどのような組織ですか?

火山学および地球内部の化学を専門とする国際的な学術団体です。IUGG(国際地球物理学・地球惑星連盟)の構成協会の一つであり、世界中の研究者が連携して火山現象の解明や災害軽減に取り組んでいます。

誰が会員になれますか?

もともとはIUGG加盟国単位の組織でしたが、1996年からは個人でも会員になることができます。

どのような研究分野をカバーしていますか?

火山学を中心に、火成岩の地球化学、岩石学、年代測定、火山性鉱床、および上部マントルや地殻におけるマグマの物理的挙動などが含まれます。

Wager MedalとGeorge Walker Awardの違いは何ですか?

Wager Medalは博士号取得後15年以内の「中堅」研究者を対象としていますが、George Walker Awardは取得後7年以内の「新進」研究者や、困難な状況下で成果を上げた卒業生を対象としています。

公式の学術誌はありますか?

はい、『Bulletin of Volcanology』というジャーナルを発行しており、火山学における重要な研究成果が掲載されています。

References

  1. IAVCEI About Us. Archived 2000-05-20 at the Retrieved 01 Apr 2015.
  2. Cas, Ray A.F. (January 11, 2022). "The centenary of IAVCEI 1919–2019 and beyond: origins and evolution of the International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior". Bulletin of Volcanology. 84 (2): 15. :2022BVol...84...15C. :10.1007/s00445-021-01509-5.  8748530.  35035015 – via Springer Link.
  3. "IUGG Yearbook 2012" (PDF). IUGG Yearbook. 2012. International Union of Geodesy and Geophysics: 3.  1028-3846. Archived from the original (PDF) on 2012-10-18. Retrieved 2012-08-18.
  4. 1 2 Schmincke, H.U. (June 1995). "IAVCEI: Who we are and what we do". Bulletin of Volcanology. 57 (3): 201–218. :1995BVol...57..201.. :10.1007/BF00265040.  195242928.
  5. "Wager Medal". International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior.
  6. IAVCEI [@IAVCEI_official] (Feb 1, 2023). "Moments from the IAVCEI awards Cerimony 🎊 Congratulations to the winners for their brillant achiviements in Volcanology 🌋" () – via .
  7. "Fisher Medal". International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior.
  8. "Krafft Medal". International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior.
  9. "George Walker Award". International Association of Volcanology and Chemistry of the Earth's Interior.
  10. "IAVCEI Honorary Members".