企業の経費管理において、従業員が法人クレジットカードをどのように利用するかを制御することは非常に重要です。この管理を技術的に可能にしているのが、小売金融サービスにおける国際規格であるISO 18245と、そこで定義される「マーチャント・カテゴリー・コード(MCC)」という仕組みです。
MCC(マーチャント・カテゴリー・コード)とは何か
MCCとは、加盟店がどのような業種であるかを識別するために割り当てられる4桁の数字コードのことです。例えば、ホテルや事務用品店など、業種ごとに固有のコードが設定されています。このコードは銀行によって各加盟店に割り当てられます。
具体例を挙げると、「5967」というコードはインバウンドのテレマーケティング業者を指します。このように、数字によって業種を明確に区分することで、決済システム側で「どこで使われたか」を瞬時に判別できるようになっています。
法人カードにおける利用制限のメカニズム
企業は、このMCCを利用して法人カードの利用範囲を厳格にコントロールできます。承認システム(オーソリゼーション・システム)を通じて、特定のMCCでの決済のみを許可し、それ以外の業種での利用を制限することが可能です。
これにより、例えば「出張用のカードはホテルや交通機関のMCCのみ許可し、娯楽関連のMCCでは決済できないようにする」といった運用が実現し、不正利用や不適切な経費支出を未然に防ぐことができます。
新コードの申請と基準
市場の変化に伴い、新しい業種カテゴリーが必要になった場合は、TC68(技術委員会)を通じて新しいMCCの申請を行うことができます。ただし、どのような業種でも申請が通るわけではありません。
一般的に、新しいコードが割り当てられるのは、そのカテゴリーに属する加盟店の年間総売上高が1,000万ドル以上に達している場合に限られています。
主要情報のまとめ
| 項目 | 詳細内容 |
|---|---|
| 規格番号 | ISO 18245 |
| コード形式 | 4桁の数字 |
| 主な目的 | 加盟店業種の識別および法人カードの利用制限 |
| コード割り当て主体 | 銀行 |
| 新コード申請先 | TC68 |
| 新コード発行基準 | カテゴリーの年間売上高が1,000万ドル以上 |
Key Facts
- ISO 18245は、小売金融サービスにおける加盟店業種コード(MCC)の割り当てに関する国際規格である。
- MCCは4桁の数字で構成され、業種ごとに固有の番号が割り振られる。
- 企業は承認システムを利用し、特定のMCCに基づいた法人カードの利用制限をかけることができる。
- 新しいMCCの申請はTC68が行い、原則として年間売上1,000万ドル以上のカテゴリーが対象となる。
Frequently Asked Questions
MCCは誰が決定して割り当てるのですか?
個々の加盟店に対するMCCの割り当ては、銀行によって行われます。
法人カードでどのように利用制限をかけているのですか?
決済時の承認システムにおいて、カードに設定された許可MCCリストと、加盟店のMCCを照合することで、決済を許可するか拒否するかを判断しています。
MCCの桁数は決まっていますか?
はい、MCCは一律で4桁の数字で構成されています。
新しい業種コードを追加したい場合はどうすればよいですか?
TC68を通じて申請を行う必要があります。ただし、その業種カテゴリーの年間売上高が1,000万ドルを超えていることが一般的な条件となります。