Brooke Schreier Ganz in 2019
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Reclaim The Records米国の公文書公開を推進する非営利団体の活動と成果

家系調査や歴史研究において、政府が保有する記録へのアクセス制限は大きな壁となります。こうした状況を打破し、米国内のアーカイブや重要記録の透明性を高めるために活動しているのが、非営利団体Reclaim The Recordsです。彼らは法的なアプローチを通じて、これまで閉ざされていた公文書をデジタル化し、誰でも無料で利用できるオープンデータとして公開することを目指しています。

Key Facts

  • 目的:家系、アーカイブ、重要記録の透明性とアクセシビリティの向上。
  • 手法:情報公開請求(FOIA等)および訴訟による記録の強制開示。
  • 成果:2019年7月時点で2,500万件以上の記録を無料で公開。
  • 特徴:政府機関を相手に訴訟を起こし、家系記録の公開を勝ち取った初の団体。
  • 運営形態:米国IRS認定の501(c)(3)非営利団体

団体の設立背景と理念

Reclaim The Recordsは、技術者でありアマチュアの家系研究家でもあるブローク・シュライアー・ガンツ(Brooke Schreier Ganz)によって立ち上げられました。きっかけは、ニューヨーク市や州のアーカイブ記録がオンラインでほとんど公開されておらず、閲覧には現地でのマイクロフィルム確認という極めて不便な方法しかなかったことへの強い不満でした。

ガンツ氏は当初、ニューヨーク市のオープンデータ法(2012年地方法11号)を用いてデータの公開を試みましたが、十分な成果は得られませんでした。そこで彼女は、州の情報公開法(FOIL)に基づいた請求へと戦略を切り替え、政府機関に記録の開示を迫る道を選びました。

Brooke Schreier Ganz in 2019

2015年1月、ニューヨーク市公文書館への請求が拒否されたことを受け、ガンツ氏はニューヨーク州最高裁判所に訴訟を提起しました。この際、個人ではなく組織として原告となるために設立されたのがReclaim The Recordsです。この訴訟の結果、1908年から1929年の結婚免許索引のコピーを勝ち取り、米国の家系研究者が訴訟を通じて公文書の公開を実現させた先駆的な事例となりました。

戦略的な法的アプローチと実績

同団体は、単なる請求にとどまらず、法的な強制力を持つ訴訟を戦略的に活用しています。これにより、政府機関が内部的にのみ利用していたデジタルデータベースや、時代遅れの形式で保管されていた記録を現代的な形式で引き出しています。

主な法的闘争と獲得記録

彼らはニューヨーク州だけでなく、ニュージャージー州やミズーリ州など、複数の州で活動を展開しています。特にミズーリ州では、州政府が研究者にのみデータを販売し、一般公開を拒んでいた実態を明らかにさせました。

主要な記録開示実績
対象記録 地域・機関 結果・手段
結婚免許索引 (1908-1929) ニューヨーク市公文書館 訴訟による和解・開示
結婚免許索引 (1930-1995) ニューヨーク市書記局 訴訟による和解・弁護士費用支払い
結婚索引 (1901-2016) ニュージャージー州保健局 訴訟による和解・開示
死亡索引 (1880-1956) ニューヨーク州保健局 情報公開請求と不服申し立てで実現
出生・死亡索引 ミズーリ州保健・高齢者サービス局 サンシャイン法に基づく訴訟(継続中)

社会的評価と受賞歴

公文書の民主化に向けた彼らの活動は、家系学コミュニティだけでなく、デジタル権利やジャーナリズムの分野からも高く評価されています。2017年には、家系学会(FGS)のディレクターズ・アワードや、ユダヤ家系学会(IAJGS)の年間最優秀プロジェクト賞を受賞しました。

また、電子フロンティア財団(EFF)から「Foilies Award」を授与されたほか、調査報道記者・編集者協会(IRE/NICAR)の「ゴールデン・パドロック賞」のファイナリストにも選出されています。後者の賞は、ミズーリ州政府の不透明な情報管理を暴いた功績によるものです。

Frequently Asked Questions

Reclaim The Recordsが公開しているデータは有料ですか?

いいえ、完全に無料です。同団体は、獲得した記録をデジタル化し、著作権や利用制限を設けることなくオンラインで一般公開しています。

どのような方法で記録を入手しているのですか?

主に州ごとの情報公開法(FOILやサンシャイン法など)に基づいた請求を行い、政府機関が拒否した場合には訴訟を通じて法的に開示を強制しています。

どのような種類の記録を扱っていますか?

主に結婚免許、出生、死亡などの重要記録(バイタルレコード)や、政府のアーカイブ、家系調査に有用な索引データなどを中心に扱っています。

なぜ個人ではなく団体として活動しているのですか?

設立者のブローク・シュライアー・ガンツ氏が、政府機関を相手に訴訟を起こす際、個人名だけでなく組織としての主体を持って活動し、活動の永続性と正当性を確保するためです。

どのような形式でデータが提供されていますか?

かつてはマイクロフィルムやマイクロフィッシュなどの古い形式でしか閲覧できなかった記録を、現代的なデジタル形式に変換してオンラインで提供しています。

References

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  9. Our seventeenth newsletter: Introducing the New Jersey Marriage Index, 1901-2016, retrieved 14 December 2017
  10. Reclaim the Records -- New Jersey Marriage Index, 1901-2016, Now Available for FREE!, retrieved 14 December 2017